岸本建築|一級建築士事務所|島根県松江市

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設備は「高機能」でもいい。ただし交換できることが大切

04/22.2026

炊飯器収納庫

15年寄り添った「炊飯器収納」の引退

先日、キッチンのメンテナンスについてご相談をいただきました。

内容は「15年以上愛用してきた炊飯器収納庫が動かなくなった」というもの。スイッチを入れると蒸気を自動で排出する当時としては画期的な設備で、これまで長年しっかり役目を果たしてきたことに、プロとしても感心させられました。

 

「修理不能」という突然の宣告

さっそくメーカーに修理を依頼しましたが、返ってきたのは「補修部品の供給終了」という回答でした。

機械の一部が動かないだけで、それ以外はまだ使える状態。

しかし、たった一つの部品がないために、修理という選択肢が断たれてしまったのです。

 

立ちふさがる「規格」の壁

さらに追い打ちをかけたのが「サイズ」の問題です。この収納は幅45cmという特殊な専用サイズでしたが、現在の主流は60cmや90cm。

同じ場所に入れ替えようにも、今の標準ラインナップには合うものがありません。

交換するには、周囲の収納ごと作り直す大掛かりな検討が必要になってしまいました。

 

住宅設備の「10年ルール」を知っていますか?

便利な高機能設備ほど、こうしたリスクが潜んでいます。

多くの住宅設備の部品保有期間は、製造終了後6〜10年程度。

10年を過ぎれば、どんなに大切に使っていても「直せない」可能性が出てきます。

家そのものは長く持ちますが、設備には必ず「交換の時期」がやってくるのです。

 

「今の便利」と「未来の替えやすさ」を両立する

だからこそ設備選びで大切なのは、単に「高機能かどうか」だけでなく、「将来スムーズに交換できるか」という視点を持つことではないでしょうか。

  • 標準的なサイズであること
  • 代替品が見つかりやすいこと
  • 周囲を壊さず交換できること

こうした条件が整っていれば、たとえ故障しても、その時のより進化した機種へ無理なく入れ替えていくことができます。

 

今回の炊飯器収納は、15年もの間、ご家族の食卓を支え続けてくれました。その役目に感謝しつつ、家という長い年月を共にする場所だからこそ、「今の便利さ」と「将来の替えやすさ」。その両方をバランスよく考えて選ぶことが、長く安心して暮らしていくためのひとつのポイントだと改めて感じています。

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